ゲーム日本昔話

なんか最近、否定的なことばっかり書いてるような気がするので、たまには面白かった話を。


PS2のゲーム「大神(リンク先、音が鳴ります)」の感想です。
ダラダラ書いてしまいそうな予感なので、結論を先に書きましょう。


面白かったです。
いいお話です。
ユーモア効いてます。
BGMも和風で味わい深いです。
アクションゲームですが、全年齢対象なので、それほど難しくないです。
主人公の犬(ホントはオオカミ)かわいいです。


点数をつけるのは難しいけど、100点満点で 85点ぐらいでしょうか。
蒲田屋にしてはかなりの高得点です*1
不満点もちょっとある(後述)けど、総じて良くできています。
個人的には、お勧めできる良作だと思います。


発売されてからかなり経っているので、公式サイトは結構ネタバレしてます。
興味を持った方は、あまり公式サイトは見ないで始めた方が楽しめると思います。
予備知識ゼロでもシステム面で困ることはありません(まぁ、マニュアルぐらいは読んでおきましょう)。ゲーム中で逐一教えてくれます(そういう部分も好印象)。

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以下、ダラダラと感想など。


蒲田屋は、試験が終わった直後、6月上旬に買いました。
ホントはダラダラ進められるスタンダードな RPGが良かったんだけど、ちょうどいいのがなかったので、当時 Amazonのカスタマーレビューでかなりの数のレビューがあるにもかかわらず、そのほとんどが絶賛する内容だったのを信じて、「大神」を購入。


実はクリアしたのはつい最近のことで、延べ 2ヶ月ぐらいかかってますが、1日平均 1時間とかそれぐらいしかやってなかったり、かなり寄り道しながら進めてたせいです。
攻略サイトである「大神Wiki」では、「ボリュームどんくらいあんの?」という FAQに対して、

つまり具合によって差異はあるが、より道なしで25〜30時間程度。
全ての要素をこなすと倍はかかる?

と回答しています。
ちなみに、蒲田屋の総プレイ時間は 64時間ぐらいでした。
時間かけすぎ (^^;
しかも、全ての要素をこなしてなかったりします。


理由は、(メインストーリーに関する部分は)攻略サイトはできるだけ見ない、見落としのないようにじっくり進めるという蒲田屋の性格によります。
大きいのは後者の理由でしょうか。
ドラクエ8 のようなフィールドなんですが、あちこちにアイテムや仕掛けがあったりするので、逐一そういうのを探してウロウロしちゃうので、余計に時間がかかりました。
(そういえば、ドラクエ8 でも時間かけすぎてトロデに怒られたなぁ。蒲田屋的には普通のペースでやってたのに...)


さて、ゲームシステムとその感触を少し紹介しましょう。


基本的にはアクションゲームです。
フィールドでもダッシュやジャンプなどアクション要素が必要です。
戦闘(ボス戦以外)は、いわゆるシンボルエンカウントで始まります。
フィールド上に敵の姿が見えているので、自分から飛び込みます。
また、敵のシンボルは近付くと寄ってくるので、避けられないと戦闘です。


戦闘は、フィールドの一部が結界で囲まれる、攻撃行動が取れる、攻撃アイテムが使える、ぐらいの追加要素がありますが、基本的にフィールド上のアクションと変わりません。
筆しらべ(後述)も使えます。


上述のように、戦闘はそれほど難しくありません。
ちょっと工夫が必要な敵もいますが、力押しでもなんとかなります。
ただし、中ボスクラス以上は、筆しらべをうまく応用しないと倒せなかったりしますが、アクションが難しいというよりは、筆しらべの活用法を思いつくかどうかの知恵が問われます。


戦闘アクションはあまり難しくないんですが、ちょっと難しいかな、と思ったのはフィールド、というよりダンジョン内でのアクション。
例えば、小さい足場を次々にジャンプで渡る飛び石アクションや、距離や高さがギリギリのジャンプが要求されるとか、アクションが苦手な人にはキツいかな、という場所が主に終盤のダンジョンでいくつかあります。
とはいえ、失敗したからといって即死するわけでもなく、やり直しさせられるだけなので、致命的ではないです。
ただ、やっぱり苦手な人はここで詰まったり嫌になるかも、という不安があるので、ここはちょっと減点対象です。


もう一つ特徴的なのは、「筆しらべ」と呼ばれる能力。
主人公アマテラスは神様なので、神通力が使えます。
それが筆しらべ。


筆で画面上に記号を書くと、いろいろな現象が起こせるという技。
物を切ったり、風を起こしたり、花を咲かせたり。
この能力を 1つずつ取り戻しながら話が進むんですが、これが面白いんです。
要所のイベントで必要な他、フィールド上の仕掛けを攻略するのに使ったり、戦闘中に使うことで攻撃手段にしたりできます。


この手持ちの「武器」をどう活用して仕掛けをクリアするか、戦闘を効率的にこなすか、そういうのを考えるのが楽しいです。
仕掛けも簡単すぎず難しすぎず。
考えないとわからないけど、考えれば大体わかる感じ。
いい感じのバランスだと思います。


基本部分はこれぐらい。
上記アクションと筆しらべを活用して物語が進みます。
ストーリーの展開は、序盤・中盤(前)・中盤(後)・終盤 という感じでしょうか。
このゲーム、必須ではないけどやるといいことがあるイベントというかミニゲームみたいなのがたくさんあります。
ストーリーには影響がないけれど、できるだけやっておくと、アイテムや神通力のパワーアップの素がもらえたり、ストーリーに関するエピソードがわかったりして実用的だし面白いので、個人的にはできるだけやるのがお勧めです。


ここで注意なのが、それをやるタイミング。
中盤(前)・中盤(後)の間がベストです。
序盤・中盤(前)の間でもできますが、ここではミニゲームの種類も多くないし、使える能力も少ないので、いまいち。
中盤(後)に入ってしまうと、強制でイベントが連続してどんどんストーリーが進んでしまうので、寄り道しているヒマがありません。
中盤(後)・終盤 の間でも良いのですが、このあたりはストーリーが大きく展開して、寄り道よりも先に進めたくなってしまうのが難点。
なので、中盤(前)・中盤(後)の間でできるだけやっておいて、終盤の前、もしくは、終盤の終わり(最後のダンジョンに入る前)にやり残したものをこなすのがいいでしょう。


一番面倒なやり込み要素として、「はぐれ玉」というのがあります。
ドラクエでいう、ちいさなメダルみたいなもので、世界中に隠されているんですが、ドラクエと違うのは、100個全部集めて初めて意味があるという点で、大変さは比べ物になりません。
また、これを達成するには、かなりシビアなアクションをいくつもこなさないといけないので、蒲田屋は元から集める気はなかったし、今後集めるつもりもないです。
やり込み要素とはいえ、度を越して大変なので、個人的にちょっと減点。


以上、ネタバレしない範囲で紹介と感想を書いてみました。
システム的なことばかり書いてしまいましたが、ストーリーも面白いです。
日本の昔話ごちゃまぜだったり、変なユーモアが入ってたり、シリアスだったり。
蒲田屋も、ストーリーをもう一度味わうために 2週目やろうかな、と思うぐらいです。


蒲田屋がここまで褒めるゲームも珍しいと我ながら思うので、興味を持った方は是非。
長く遊べる 1本ですよ〜。

*1:「プロジェクトハッカー 覚醒」は 8点ぐらい。もちろん 100点満点中。