くちぶえ を ふいた!

小学生の頃、NHK の教育番組を見る時間があった。
ちなみに当時は練馬に住んでいた。


そのときの記憶で、「口笛吹いて空き地へ行ったらどうの」というテーマ曲をなんとなく覚えていたのだが、ご存じだろうか。
歌詞と初音さんによる歌唱がこのページにあったので参考まで。


この曲、歌詞を見てもらえばわかる通り、前半で「空き地へ行ったら知らない子に声をかけられた」のだが、後半では「空き地へ行ったら知らない子はもういない」という内容。
当然これは、「そのとき知らなかった子とは仲良しになったので、もう知らない子ではない」という意味であり、中間部の歌詞はそれを表している。


が、幼き日の蒲田屋はそう理解せず、こう思った。


知らない子に声をかけられた
  ↓
(ちょっと迷って公園を離れた) ← ここが妄想
  ↓
よく考えたら、あの知らない子は寂しいんだな
  ↓
よし、仲良くなろう
  ↓
決心して公園に行ったら、その知らない子はいなくなっていた


という、人の気持ちに気付いたときにはもはや後の祭りであることよとか、世の中無情なすれ違いばかりでままならないものよ、という人生の寂寥感を歌ったなかなかダークでヘビーな歌詞だと思ってしまっていて、この曲を聴く度に寂しい気持ちになったものである。
深読みしすぎのような、文字通り受け取りすぎのような。


そんな勘違いが、なぜか昨日の夜、ベッドに入ろうとしたときにハッと解消した。
理由はよくわからないし、なんでこんな歌を思い出したのかもわからない。
ベッドに入って寝つく前の、あの妙にいろいろものを考えてしまう魔の時間帯ではなく、掛け布団をめくってさあ入るか、という瞬間だったのも謎。
でも、長年の勘違いに自力で気付いた感動と、そんなどうでもいいことを意味もなく思い出した気味悪さに、ついネタにしてみた。


だけどさ、寂しがってる(と思われる)側が「遊ばないか」という物言いはどうかと思うんだ。
ホイホイついていくのは危ない感じじゃないかと。