その頃はやせてました

名古屋の駅でエスカレーターが逆走したというニュースがありました。
逆走というのがかなり異例のこととして報道されているんですが、実は蒲田屋も経験があります。
大昔ですけど。


蒲田屋の記憶が確かなら、それは高校生の頃。
登校中、学校の最寄り駅でエスカレーター(地下鉄の駅なので上り)に乗っていたら、突然止まりました。
この辺はあまりよく覚えてないんですが、衝撃があったわけでもなく、力尽きる感じでゆっくり止まったような気がします。
電池が切れたラジコンカーが止まるように。


そんな感じで、特にきっかけらしいきっかけもなく止まるので、え? あれ? なんで? と訳もわからず周囲を見回した次の瞬間。


フリーフォール!


ってのはさすがに言い過ぎだけれども、結構なスピードで降下。
しかも後ろ向き。
そこでとっさに蒲田屋が取った行動はと言えば。


走る!
当然上に!


しかし、エスカレーターは下りに、しかも制御効いてない感じのスピードで回っています。
小走りぐらいではルームランナーかデパートで暇を持て余した子供にしかなりません。
しょうがないので全力疾走!
幸い、登り切るまであと 5、6段ぐらいのところにいたので、なんとか無事に走破できました。


なんで低血圧の蒲田屋が朝からこんなホンキ出さないといけないんだ、とか不機嫌なアタマで考えながら、そういえば後ろの人たちどうしてるんだろうと思い、振り返ってみると、乗り口のところに人だかりができていました。
そりゃま、エスカレーターは結果として止まっちゃって、でも通勤通学時間帯だから利用したい人は続々来るわけだから、つかえるのは当然。


とりあえず、転んだり倒れたりしてる人がいるわけじゃなさそうだし、自分の身は無事だし、(ここが一番重要なのだが)例によって遅刻寸前であるからして、先を急がせてもらいました。
そういえば、この学校も朝は 7:45 始まりというちょっとズレのある時間割でした。
普通の学校って 8:00 とかですよね?


それはさておき。
そんなこんなで、そのときは珍しい体験をした、ぐらいにしか思ってなかったんですが、後で思い返してみれば、前に人がいたり、頂上までの距離が長くて途中で転んだり力尽きたりしてたら、と考えるとラッキーだったことに気付きました。
そして今回、けが人が出てるというニュースを見て、ああ、やっぱり運が良かったんだと改めて思います。


たぶん、遅刻寸前で同じ学校の利用者が少なかったからだと思います。
朝弱いのも三文ぐらい得することはあるんじゃないでしょうか。


ところで、逆走なんて考えられない、って専門家が言ってましたが、実は結構起きてる現象なのかもしれませんよ。
ちなみに、体験者としては、あれはやっぱり乗ってた人の重みでずり下がってたような気がします。