無期限休止のお知らせと理由

この度、プレイヤー蒲田屋は 6月25日(日)を持ちまして、全てのアカウントを無期限停止とすることを決定いたしました。
それに伴い、Baldur モロクの南カプラ横に出店している露店「蒲田屋」、並びに、ゲフェンの南カプラそばに出店している露店「蒲田屋 矢筒店(2号店)」の営業を停止いたします。


「蒲田屋」は 2003年10月より、「蒲田屋 2号店」は 2005年10月より現在の場所で営業を開始し、どちらもさほど安くもない価格設定にもかかわらず、長らく皆様にご愛顧いただきましたことを心から感謝しております。


すでに、いわゆる「課金」は停止しています*1。月額で支払っていたので、数日の残りがありますが接続しません。
言うまでもありませんが、上記露天商のみならず、その他のキャラも全て活動休止となります。
ラグナロクオンライン(以下「RO」)における友人・関係者に何の相談もないまま突然の休止宣言となってしまった事をお許しください。


以下、休止を決意した理由というか、これまでのいきさつと今後の予定などを書かせていただきます。
ダラダラとした長文になりますので、ご興味のある方だけご覧ください。




この時期の休止ということで、最近話題のウワサや世論の影響だと思われる方も多いかと思いますが、それが直接の理由ではないことを、まずお断りしておきます。
私は、真実である証拠のないウワサの類を無批判に信じるほどピュアな人間ではありません。
では、何が理由かというと、簡単に言えば、いつまでも BOTが多数存在しているという事実(いまだにオーラBOTも健在です)と、BOT対策も含め、プレイヤーが納得するような運営を行わないガンホーに対する不満、そして、現在のオンラインゲーム業界の未成熟さ、あたりが主な理由です。
単純に、私が実感する事実に基づいているつもりです。


そもそも、正直なところ、私が ROを休止しようと思ったのは、ずいぶん前からなのです。
前々から考えていたことを実行するのが、たまたま今なのです。


ROを始めた 2003年は、リアル生活が乱れていたせいもあり、廃プレイと言っても良いほどのハマりぶりでした。
2004年以降、リアル生活を健全化、優先させた結果、徐々にソロ狩りと露店中心のスタイルになりました。
2005年になってからは、狩りの時間もかなり減り、相対的に露店ばかりとなり、もはや「露店プレイヤー」と言っても良いほどの隠居生活になっていました。


そんな露店プレイ中心のスタイルは、それはそれで納得してやっていたんですが、出店場所が良くありませんでした。
多くの BOTがひっきりなしにやって来ては去るモロク南カプラ周辺。
露店の商品を補充しようとする度に見せつけられる BOTの集団。
それを見る都度、心が荒んでいきました。


ならば出店場所を変えればいい、という意見もあるでしょう。実際それも考えました。
しかし、それは単に事実から一時的に目を逸らすだけに過ぎません。
むしろ、最も居心地の悪い場所にいることで、現実の問題をしっかり認識することが大事だと思いました。
これが今の ROなんだと。


そう考えていても、当然ながら、やっぱり耐えられなくなるわけです。
少し理由は違いますが、去年の 11月頃に一度、休止ではなく店を畳もうとしました。
弱気な露店の看板や PT名表示にして いじけていたところ、多くの方から励ましの wisをいただき、気を取り直しました。
その後、不正ツール対策で nProが(不完全ながら*2)導入され、一時的に BOTがほぼ絶滅した事もあり、しばらくは不満なく過ごせました。


しかし、ご存知の通り、BOTは徐々に復活を遂げ、今では nProなどあってもなくても変わらないほどの BOT天国と化してしまいました。
そうなってからは、以前感じた ROへの絶望感ともいえる感情が消えることはなく、4月頃からは毎月のように引退しようと考えるようになりました。
その度に、弱気な露店看板を出しては wisで励まされて、なんとか立ち直って来ました。
正直、誰かに励ましてもらいたい気持ちで看板出してた部分もあります。


5月の場合も同様でした。
その時、プレイヤーの間で抗議行動が行われていることを知りました。
ここで何もできないまま引退するのは簡単だが、ただ諦めるより、何かできることをやってから考えてもいいのではないか、そう思いました。
以前、貧乏が理由で引退を考えたとき、最後に商売をやってみて、それでもダメなら引退しようと思って持ち直したことを思い出して*3


ただ、何かできることを、と言っても、元々接続時間が取れない生活ですから、積極的な行動はできません。
他力本願とは思いつつも、今できることは、「ラグナロクオンライン監査委員会(現在は解散し「Ragnarok Online ユーザー連盟」として再設立)」の知名度を上げ、ROの現状を知ってもらうことぐらいしかないと考え、どれほどの効果があるかはわかりませんが、露店看板と PT名表示に関連情報を書くことしかできませんでした。
正直なところ、監査委員会には批判も多く、私の感覚でも統率が取れてないとか、情報の提供が下手だとか、ちょっと頼りないとは思っていましたが、それでもまずはプレイヤーの間でこういう運動があることを知ってもらいたかったのです。


監査委員会に期待しても無駄だとか、むしろ「BOTNEWS」を宣伝すべきではないか、という意見もありました。
しかし、あのサイトは、いわばアジテーション記事がメインであり、免疫のない人や素直すぎる人が読むと、書いてあることをそのまま真実と信じ込む恐れがあり、ちょっと不安だったために敢えて宣伝しませんでした(ここ数日のみ PT名に表示していました)。


そんな経緯で 5月下旬から監査委員会を宣伝する看板を出し、抗議行動を受けてそれなりに行動を起こし始めたガンホーの対応と ROの現状を様子見することにしました。
とりあえず 1ヶ月間。
その頃には試験も終わっているので、余裕を持って ROの状況を体感できると思いました。


そして 1ヵ月後。
ガンホーは頻繁に不正ツール使用者の処分を発表し、確かに一時的に BOTは減少(いなくなるというほどではない)しました。
しかし、翌日には新たなノビBOT が大量に発生し、1次職に転職していきます。
また、数日間は見かけなくなった BOTも、いつの間にか復活していたりします*4
そして、公式には絶対に認めないと宣言していながら、何の対策も採られない RMT
そのくせ、アイテム課金にはしないとも言いつつ、特殊アイテムを抱き合わせたグッズ販売やクジなどの、いわゆる公式RMT を頻繁に実施。
トラブルやサポートはテンプレ回答で既存プレイヤーをぞんざいに扱う一方、無責任に新規ユーザ獲得のためのプロモーションは積極的に展開。


そういった、私が実感できる部分の不満だけで、ROから離れる決意をするには十分です。
あちこちで語られているウワサや世論が事実かどうかなどは問題ではありません。
もちろん、そういう情報を全て無視しているわけではなく、ある程度は参考にしています。
聞いちゃった以上、その情報を記憶から完全に消し去ることはできませんから。
それでも当然、証拠や根拠の有無であるとか、自分が知っている事実との関連であるとか、なるべく理論的に捉え、感情的に鵜呑みにすることは極力避けていますし、そういう情報を決断の根拠にはしていないつもりです。




不正ツール、アカウントハック、RMTなどの問題については、ROだけに限った話ではないでしょう。
アカウントハックはともかく、不正ツールや RMTは、ゲームのルールとして禁止されているだけで、法的拘束力はありません。
不正ツールが使えないゲームクライアントを作るのも難しいし、GMによる取締りにも限界はあります。
そういったオンラインゲーム全体の問題は、しばらく解決しそうもありません。
これは新しい業界の黎明期にはよくある話です。


法的な規制もなく、違反しても明確な罰則を受けることがなかったり、可能性が低かったりするルールは、悲しいことですが普通は守られることはありません。
ぶっちゃけ、破ったもん勝ちなのが現実だったりします。
そういった現状であるから、ROに限らず、オンラインRPG は今はどれも問題を抱えていると思います。
これはもう、業界全体が改善されない限りどうにもならない根本的な問題だと思います。




さて、今後についてですが、まずは冒頭で述べた通り、ROは休止します。
しばらくは ROの世界を客観的に見守り、状況によって、その後の行動を決めます。
破ったもん勝ちなどと言いながらも、私はルールがある以上守っていきたいと思っているので、エミュ鯖に行くことは決してしません。
また、上記の通り、業界全体として根本的な問題を抱えているオンラインRPG は ROに限らずやりません。
つまり、別のゲームへ移住することはしません。
これからの気分転換には、今まで試験勉強でやってこなかったコンシューマーゲームを中心に細々とやっていこうと思います*5


オンラインでも、対戦系のゲームはやろうかなと思ってます。
勉強の合間に気分転換でちまちまやってた Age of Empires III は、これからちょっとしっかりやってみようと思います。
マルチ(対戦)を一度もやったことない初心者ですが、どこか良いクランでもあればご紹介ください。
ちなみに、ESO のアカウントネームは「Lazy_cat」です。
また、試験が終わった開放感で、調子に乗って Rise of Legends まで買ってしまいました。
いろいろ忙しくて、まだインストールもしてませんが、近いうちに始めるのでこちらもよろしくです。




いやもう、ぶっちゃけね、あんな場所で長期間よく露店出してたと思うよ、自分。
吐き気に耐えてよく頑張った! 感動した!
自分で自分をほめてあげたいですッ!


...すみません、最後ぐらい自分をねぎらいたかっただけです。
せっかく真面目に語ったのが最後でぶち壊し気味ですが、あんまりしんみりしても何なんで。

*1:ROもしくはオンラインゲーム用語。「課金」とは「料金を課すこと」であるから本来は逆の意味だが、オンラインゲームのコミュニティでは、利用料金を支払うことを「課金する」と表現する。

*2:nProtectの公式サイトでは、そのユーザー規模にも拘わらず ROは導入事例として挙げられていないのは有名。ただし、ROでの導入実績は日本(JRO)のみのため、韓国での導入事例に挙がっていないのは当然という意見もある。しかし、nProtectを導入している他のゲームでは、クライアントソフトに nProtectのモジュールが組み込まれているのに対し、JROでは異例の外付け型であるという謎な導入方法であることも事実。

*3:この時、必要に迫られて誕生したのが露天商「蒲田屋」です。

*4:私が確認しているこの事実は、公式発表の「処分」の中には、アカウントBAN ではなく、一時的なアカウント凍結処分が含まれているのではないか、という意見をある程度裏付けていると考えられる。

*5:こないだ始めたばかりだけど、大神かわいいよ大神(リンク先、音が鳴ります)。