渋谷ではよくあること
青山通りを渋谷から表参道方面に歩いていたら、テレビ番組の撮影に出くわした。
と言っても、ドラマの撮影のような規模のものではなく、3人の出演者が並んで話していて、それを前方から撮りつつ後ずさるカメラマンと音を拾う音声の 5人がゆっくり歩いてくるだけ。
たぶん、散歩系の番組か移動中のシーンというところだと思う。
着物着てる人がいたから、もしかして正月番組かなぁ。
でも、正月用の晴れ着ってほどでもなかったし、洋装の人が地味だったから、そういうわけでもないか。
それで、出演者は当然芸能人なはずなのだが、残念ながら蒲田屋はテレビをあまり見ないので、誰だったかよくわからない。
唯一わかったのは、真ん中にいた柳原可奈子。
その左隣は鳥居みゆき、なのかなぁ……まったく自信がない。
右隣にいた人は、全然思い当たらない。
そんな一団とすれ違い、柳原可奈子って生で見ると意外とちっちゃい(身長も体形も、実は顔も)んだな、などと思いつつ素通りして、ふと気付いた。
周囲の通行人が誰一人として、この人たちに注目してない。
蒲田屋みたいに、通りすがりにちらっと見ていく人はいるけど、そんなに珍しいものを見たって感じではなくて、普段道を歩いてるときに大きくてカッコいい犬とすれ違ったとか、奇抜なスタイルの車が通りすぎたとか、そんなときに軽く目が行く程度。
野次馬になって着いて行ったり、写真を撮る人もいない。
道には結構人がたくさんいたけど、これもまた、大きなベビーカー押してる夫婦の周りに自然と空間ができるように、自動的に撮影用のスペースが確保されている。
誰かが整理してるわけでもないのにすごいなぁ、と。
これが都会の余裕なのか。
それとも、テレビに興味がないのか。
そういや、渋谷あたりでインタビューされてる人をよく見かけるけど、周囲の人はまったく無関心だもんなぁ。
いまどき、テレビカメラぐらいじゃ誰も驚かないのか。
まあ、個人が全世界に発信できる時代だもんな。